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Question (質問)

製造中止になったドイツ製インバータの代替は可能ですか?

Answer (回答)

お問い合わせいただきありがとうございます。
製造中止になったドイツ製インバータの代替は、一般的には可能ですが、慎重な検討が必要です。新しいインバータを選定し、既存のマシニングセンターやシステムと連携させるためには、いくつかの要素を確認する必要があります。以下のポイントに注意して進めることが重要です。

①電気的仕様: 新しいインバータが、既存のシステムの電源電圧、周波数、スピンドルモータの容量、電気的特性に適合しているかを確認する必要があります。特に電圧や電流、周波数などが既存機器に適していることを確認してください。

②機械的寸法: 新しいインバータが既存の制御盤に収まるか、取り付け方法や寸法が適合するかを確認します。サイズの問題が発生しないように事前に確認しておくことが大切です。

③制御システムとの互換性: 既存の制御システム(PLC)との通信インターフェースやプロトコルの互換性も重要です。例えば、SIMATIC S7システムであれば、PROFIBUS-DPや産業用イーサネットであるPROFINETを使用した通信が可能です。

【具体的な代替方法】
新しいインバータを選定する際には、通信プロトコルや制御ロジックとの整合性を確認することが求められます。例えば、S7-1200やS7-1500シリーズでは、USSやPROFIdriveなどの通信プロトコルを使用して、ドライブ(インバータ)と連携し、速度制御やパラメータの読み書きが可能です。これらのプロトコルを使用すると、インバータの設定や動作をPLCから直接制御することができます。
また、TIA Portalのようなエンジニアリング環境では、PLC、HMI、ドライブなどを統合してエンジニアリングが可能です。特に、StartdriveツールはSINAMICSドライブのコミッショニングや診断を効率化するための便利なツールであり、代替インバータの導入時にも大いに役立ちます。

【重要な注意点】
・PLCとの連携: 新しいインバータが既存のPLCシステムとどのように通信し、制御されるかを詳細に検討する必要があります。これには、通信プロトコルやI/O構成の確認が含まれます。特に、PLCプログラムやハードウェア構成の変更が必要となる場合もありますので、適切な調整を行うことが重要です。

・プログラム変更: 新しいインバータに合わせて、既存のPLCプログラムを修正・再構築する必要が生じることがあります。特に、高度な制御機能や特殊な機能を持つインバータを使用している場合、その機能に対応するためのプログラム変更が必要になる可能性があるため、注意深く進める必要があります。

製造中止となったインバータの代替は、慎重に進めることで問題なく実現できますが、通信、電気的・機械的な適合性の確認や、制御システムとの互換性をしっかりと確保することが求められます。新しいインバータの選定からシステム統合まで、トータルでのエンジニアリングが重要です。

亀山電機ではお客様のご希望に沿った提案をさせていただいておりますので、何かお困りごと等がございましたら
一度亀山電機までお問い合わせいただければと思います。