データと経営


今回は経営に関するちょっぴり真面目なお話です(笑)

今の世はすっかり「データの時代」になりました。
私が起業したばかりの1996年ごろは、経営という行為は今よりも泥臭く、どうしても手探り・勘を頼りに進めるしかない場面がありました。もし、私が今の時代に起業するとしたら、きっと1996年当時に悩んでいたことのうちの何割かは、目の前のノートパソコンが解決してくれるのでしょう。集積されたデータは、道しるべになってくれます。人間というものは物事を主観でしか見ることはできませんが、データはその主観をできる限り客観に寄せるための手助けをしてくれる存在だと思います。

亀山電機は、収集している経営データは他社より分量が多く、また多層的な面があると自負しています。社員にはそのデータ収集と分析で苦労をかけますが、より良い道を選ぶためにも、譲れない部分でもあります。
収集して分析した結果は、個人情報に抵触しない限り、なるべく社員に向けて公開するようにしています。これは、社員とその家族が、少しでも安心して私に人生を預けられるようにと始めたことです。しかし、これは諸刃の剣で、時にこの情報に踊らされた社員が袂を分かつ選択をすることがあります。かつては悪い数字もなにくそと苦境を乗りこえるための燃料だったのですが、いつの間にか不安をもたらす悪魔になっていました。いつの間にか、一緒に数字を挙げるための仲間が、会社の経営状況を査定する評価者になっていたのです。終身雇用が過去の遺物になりはじめ、転職の波に押し寄せる昨今では、仕方のないことかもしれません。そして、彼ら評価者の厳しい審査の目に対して、小手先のごまかしは効きません。私はいつも真っ向勝負で、会社の数字を明かしています。

データは使い方次第で、毒にも薬にもなる妙薬だと思います。
データを毒にする経営、データに振り回される経営だけはしたくないですね(汗)

投稿者のプロフィール

北口功幸
1965年(昭和40年)大村の松原の漁師街生まれ。
松原小学校、郡中学校を経て、国立佐世保工業高等専門学校(佐世保高専) 機械工学科を1986年(昭和61年)に卒業。
空調衛生設備会社へ入社し、同社九州支店へ配属。その後、長崎地場の機械・設備設計会社や制御系の会社を経て、坂本竜馬に憧れ、1996年(平成8年)に亀山電機設立。
剣道とバレーボールは小学校から関わりを持ち続け、10年続けた剣道は三段。
2020年(令和2年)亀山電機代表取締役会長へ就任、同時に亀山社中設立、代表取締役社長へ就任。
【所属】
長崎西ロータリークラブ 会員
佐世保高専同窓会 幹事
佐世保高専剣道部OB会役員
ベンチャーサロン・サセボ(世話人)
NTC西九州テクノコンソーシアム(技術交流・人材育成検討WG主査)
佐世保IT研究協議会 理事長